プロテインは、糖質制限ダイエット中の方におすすめの食品の1つです。ダイエットには向かないと思う方もいますが、糖質制限ダイエット中は糖質の摂取量を減らすため、摂取エネルギー量を補うためにタンパク質をしっかり摂る必要があります。食品だけでタンパク質を摂るのは大変な場合に役立つのがプロテインです。
当記事では、糖質制限ダイエット中にプロテイン摂取が良い理由をより詳細に、またプロテインを飲むときの注意点と選び方などを解説します。
目次
1. 糖質制限ダイエットでプロテインを摂取するのが良い理由
プロテインとは、英語で言うタンパク質のことです。また、タンパク質を主成分にした栄養補助食品をプロテインと言う場合もあります。栄養補助食品としてのプロテインでは、粉末タイプのプロテインのほかに、ゼリー飲料やプロテインバーなど、さまざまな種類が販売されています。
粉末プロテインには、主に牛乳からタンパク質を抽出した「ホエイプロテイン」や「カゼインプロテイン」、大豆を主原料とした「ソイプロテイン」などの種類があります。プロテインにはタンパク質だけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維などの多くの栄養素を配合しているのが特徴です。
糖質制限ダイエット中は、プロテインを摂取したほうが良いと言われています。なぜプロテインを摂取すると良いのかを以下で解説します。
1-1. タンパク質が摂取できる
タンパク質は人間の体を作る3大栄養素の1つです。筋肉や血液を作る働きがあり、糖質制限ダイエット中でも欠かせない栄養素です。タンパク質は、代謝の促進や食欲抑制効果もあり、ダイエット中の強い味方と言えます。
特に糖質制限ダイエット中は、エネルギーとなる糖質が不足しているため、代わりにタンパク質をエネルギーとして使用することがあります。そのため、糖質を制限する代わりにタンパク質をしっかり摂取するのが大切です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、1日に必要なタンパク質量は成人男性で50g、成人女性で40gです。毎日食品からタンパク質を摂取するのが大変な場合は、プロテインを取り入れることで効率良くタンパク質が摂れます。
(出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」/https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)
1-2. 間食になる
糖質制限ダイエット中に間食をしても問題ありませんが、甘いお菓子には多くの糖質が含まれます。糖質量が抑えられたプロテインであれば、罪悪感なくおやつとして取り入れることが可能です。
間食にプロテインを取り入れると、ダイエット中に不足しがちな栄養素を補えるメリットがあります。また、タンパク質には食欲を抑える効果もあるため、甘いお菓子などの間食を控えられるでしょう。
ダイエット中に間食は厳禁と考えられていますが、空腹を我慢して夜ごはんを食べると血糖値が急上昇し、摂取エネルギーが脂肪に変わりやすいとされています。ダイエット中に血糖値の上昇を抑えたいときは、プロテインを間食として取り入れるとよいでしょう。
2. 糖質制限ダイエットをするなら知っておきたいプロテインの糖質量
プロテインは、一般的にトレーニングをする方を対象に商品が作られているため、基本的には運動後のエネルギー源になる糖質が含まれています。プロテインの糖質量は味や種類によって異なりますが、1食あたり5〜20gの商品が多く販売されています。
糖質制限ダイエット中には、1日に摂取する糖質管理が必要になります。プロテインを取り入れるときには、1日の糖質摂取量が70〜130g程度内に収まるように、プロテインを飲みましょう。プロテインに含まれる糖質量は、栄養成分表示の「糖質」または「炭水化物」の欄に記載されています。
毎日プロテインを摂取するときには、できる限り飲みやすい味のプロテインを選びたい方は多いでしょう。しかし、甘く飲みやすいように加工されたプロテインは、比較的糖質量が高い傾向にあり、20gを超える商品も販売されています。1日に数回飲むとその分糖質も摂取することになるため、プロテインの糖質量は必ずチェックしましょう。
3. 糖質制限ダイエット中にプロテインを飲むときの注意点
粉末タイプのプロテインを何で割るかによって、カロリーや糖質量が変化します。割るものによってはカロリーや糖質の摂取量が高くなる可能性もあるため、注意しましょう。
牛乳には200mlあたり9.9gの糖質が含まれています。牛乳で割ったプロテインを1日に何度も飲むと、糖質をたくさん摂取してしまうので注意が必要です。
また、無調整豆乳は200mlあたり糖質量が2.9gなので、牛乳よりも糖質が控えめです。ただし調整豆乳は無調整豆乳よりも糖質量が多く、糖質摂取量が増えるためおすすめできません。糖質制限中には無調整豆乳を使用することをおすすめします。
4. 糖質制限ダイエット中のプロテインの選び方
プロテインは、多くのメーカーからさまざまな価格帯や味が販売されているため、どれを買えばいいか迷っている方も多いでしょう。プロテイン選びには、「成分」「種類」「金額」「味」の4つのポイントに注意することを推奨します。
以下では、4つのポイントを詳しく解説します。
4-1. 成分で選ぶ
多くの種類の中から、自分に合ったプロテインを選びたいときには、糖質量や脂質量に注目しましょう。糖質オフや脂質オフのプロテインであれば、糖質と脂質を抑えてタンパク質を摂取できるので、糖質制限中のダイエット食にぴったりです。
低糖質・低脂質なプロテインは、パッケージに「糖質カット」や「ダイエット向け」といった表記があります。また、プロテインの種類によってはビタミンやミネラルを強化したものもあるため、必要に応じて選択することもおすすめです。
減量を成功させるためには、1日の食事の糖質量やカロリーを把握しておく必要があります。ダイエット目的でプロテインを取り入れる場合は、プロテインの成分も確認して選びましょう。
4-2. 種類で選ぶ
プロテインには、大きく分けてホエイ・カゼイン・ソイの3種類があります。それぞれの特徴を紹介します。
ホエイ | ホエイは、牛乳を主原料としたプロテインです。水などの液体に溶けやすい性質があり、消化吸収が早く、溶かすときにダマになりにくいというメリットがあります。 |
カゼイン | カゼインは、ホエイと同じく牛乳を主原料としたプロテインです。カゼインは不溶性で固まりやすく、身体への吸収がゆっくりという特徴があります。 |
ソイ | ソイは、大豆を主原料としたプロテインです。ポリフェノールの一種である大豆イソフラボンが含まれています。植物性タンパク質を効果的に摂取できるメリットがあります。 |
糖質制限ダイエットでは、消化吸収がゆっくりなカゼインまたはソイプロテインが腹持ちが良くおすすめです。
4-3. 金額で選ぶ
糖質制限ダイエット中にプロテインを継続して摂取するためには、コスパも重要です。プロテインの商品価格は、安いものであれば1kg2,000円程度、高い商品は1kg1万円以上します。毎日プロテインを飲むほうが効果を得やすいため、続けられる価格帯であるかの確認は不可欠です。
ただし、コスパだけでプロテインを選ぶことはおすすめできません。価格重視だと水に溶けにくかったり、味がおいしくなかったりとデメリットが多い可能性があります。値段だけでなく、プロテインの内容量やタンパク質含有量などもチェックして選びましょう。
4-4. 味で選ぶ
プロテインを毎日続けるためには、味にもこだわりましょう。苦手な味のプロテインを選ぶと、毎日飲むことが苦痛になり継続が難しくなる場合もあります。
プロテインの定番の味は、「ココア」「バニラ」「バナナ」「抹茶」「チョコレート」などです。プロテインを何で割るかによって味が多少変化するため、まずはお試しパックのような少量の商品を試してみてください。
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まとめ
糖質制限ダイエットでは、体が不足している糖質の代わりにタンパク質を使用することもあるため、しっかりとタンパク質を摂取することが大切です。プロテインは手軽にタンパク質が摂取でき、間食の役割も果たすため糖質制限中の摂取が良いと言われています。
ただし、プロテインにも糖質が含まれているため、購入するときは必ず糖質量をチェックし、1日の糖質摂取量内に収められるかを確認しましょう。低糖質のものや続けやすい価格帯のもの、美味しいと感じる味のプロテインを選ぶことも大事です。