糖質制限は、日々の食事における糖質量を抑えつつ、その他の三大栄養素の1つであるタンパク質と脂質をしっかり取り入れるというダイエット方法です。
白飯やパン、麺類といった主食は、基本的に糖質が多いため糖質制限中は特に避けられがちですが、麺類にあたる「そば」はむしろ糖質制限中におすすめと言われています。
そこで今回は、糖質制限中にそばがおすすめされる5つの理由からおすすめの食べ方まで詳しく紹介します。「糖質制限中ではあるものの、どうしてもそばが食べたい」という方は、ぜひご覧ください。
目次
1. 糖質制限中にそばがおすすめの理由
日本人が好む白飯やパン、麺類といった主食は基本的に糖質が多く、当然そばも例外ではありません。糖質を多く含む主食として最も代表的なのは白飯であり、ゆでたそばやうどんは白飯と比べて糖質量が少ないものの、その他食材と比較すると多めです。
【主食として一般的な食品の100gあたりの糖質量】
食品 | 100gあたりの糖質量 |
白飯 | 35.6g |
うどん(ゆで) | 20.3g |
そば(ゆで) | 23.1g |
(出典:文部科学省「食品成分データベース」/https://fooddb.mext.go.jp/)
※糖質=炭水化物-食物繊維総量
なぜ、そばが糖質制限中の食事として注目されているのでしょうか。まずは、糖質制限ダイエットにそばがおすすめされる理由を5つ、それぞれ詳しく説明します。
1-1. 低GI値の食品に分類されるため
そばが糖質制限中の食事としておすすめされる理由は、そばのGI値の低さにあります。
GI値とは、食後の血糖値の上昇を示す指数のことです。GI値が高ければ食後の血糖値が上がりやすく、反対に低ければ食後の血糖値が上がりにくくなります。
血糖値が上昇しすぎると、インスリンの分泌によって糖分が脂肪に変換され、その脂肪はやがて体内に蓄積するとされています。体脂肪が蓄積されると肥満の原因にもなるため、糖質を控える食事制限ではGI値にも注目しましょう。
また、食品のGI値は大きく下記3つに分類されます。
分類 | GI値 |
高GI食品 | GI値70以上 |
中GI食品 | GI値56~69 |
低GI食品 | GI値55以下 |
そばのGI値は「54」となっているため、低GI食品にあたります。たとえ糖質が多く含まれていても、血糖値の急上昇を抑えられることで、比較的安心して食べられる点は大きな魅力と言えるでしょう。
1-2. タンパク質が豊富に含まれているため
そばは白飯やうどんより糖質量が多いにもかかわらず、糖質制限中の食事におすすめと言われるもう1つの理由には「含まれるタンパク質の量」も関係します。
そばは、白飯やうどんなどの主食の中で、比較的タンパク質が豊富に含まれます。特に、そばのタンパク質には必須アミノ酸である「リジン」の含有量が多いことも特徴です。
そもそもタンパク質とは、複数のアミノ酸が多数連結した高分子化合物であり、人間の体づくりに重要な栄養素の1つです。ゆでそばは、白飯やゆでうどん、さらにもちと比べてタンパク質の含有量が圧倒的に多く、効率良くタンパク質を摂取できることが分かっています。
食品の種類 | タンパク質の量(100gあたり) |
そば(ゆで) | 4.8g |
もち | 4.0g |
うどん(ゆで) | 2.6g |
白飯 | 2.5g |
(出典:文部科学省「食品成分データベース」/https://fooddb.mext.go.jp/)
そして、リジンはタンパク質をつくるために欠かせない必須アミノ酸の1つです。ブドウ糖の代謝促進や筋肉の修復のほか、脂肪燃焼に必要な成分の合成など重要な役割を担っています。
日本人の一般的な主食である米・小麦のタンパク質にはリジンが不足していることもあり、リジンは最も不足しやすい必須アミノ酸とも言われています。タンパク質のほか、不足しがちな必須アミノ酸のリジンを効率良く摂取できるそばは、糖質制限中はもちろん普段の食事としても非常におすすめと言えるでしょう。
1-3. 食物繊維が豊富に含まれているため
食物繊維は、難消化性成分の総称です。整腸効果や血糖値上昇の抑制効果が期待できるため、ダイエット中には積極的に取り入れたい成分となっています。
また、食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類に大別されます。糖質制限中の食事にそばがおすすめされる理由は「2種類の食物繊維が含まれているため」です。
水溶性食物繊維とは水に溶ける食物繊維のことで、小腸での栄養素の吸収スピードをゆるやかにして、食後の血糖値上昇を抑えるはたらきをします。対して、不溶性食物繊維は水に溶けない性質をもつ食物繊維であり、腸をきれいにしたり排便をスムーズにしたりする役割を担っています。
つまり、そばに含まれる食物繊維によって糖の吸収を抑制させられるほか、整腸効果も期待できるということです。そばだけで減量や便秘の解消を目指せるほどの食物繊維量を摂取することは困難ではあるものの、「食物繊維の摂取サポート」としては大いに活躍してくれるでしょう。
1-4. ビタミン類・ミネラルが含まれているため
そばには、ビタミンB1やB2、ビタミンEなど、豊富なビタミン類のほか、カリウムやマグネシウムといったミネラルも含まれていることが特徴です。
そばに含まれるビタミン類とミネラルの具体的な役割は、下記の通りとなっています。
ビタミンB1 | 糖質を含むエネルギー代謝の促進に重要な栄養素です。疲労回復効果も期待できます。 |
ビタミンB2 | 脂質をはじめとした栄養素の代謝促進に重要な栄養素です。粘膜や皮膚、髪といった細胞の再生にも役立ちます。 |
ビタミンE | 抗酸化作用をもつ脂溶性ビタミンで、老化予防や悪玉コレステロールの減少、免疫力向上にも役立ちます。 |
カリウム | ナトリウムのバランスを整える重要な栄養素です。高血圧予防や筋肉機能の調節にも役立ちます。 |
マグネシウム | 筋肉・神経の機能維持に重要な栄養素です。疲労回復やストレスの緩和効果も期待できます。 |
1-5. そばのポリフェノール(ルチン)が含まれているため
そばには、ポリフェノールの一種である「ルチン」が豊富に含まれています。ルチンには、抗酸化作用や毛細血管の強化作用があるとされています。かつては「ビタミンP」とも呼ばれ、人間の身体の調整に大きく貢献する栄養素です。
特に、食事バランスが崩れやすく、肌荒れや肌老化が気になる糖質制限中の方にとって、ルチンがもつ抗酸化作用は魅力的です。
2. そばの糖質量やGI値をほかの穀類と比較
GI値の観点では、白飯やうどんと比較して低GI食品であるそばがおすすめです。
食品(100gあたり) | GI値 |
そば | 59 |
うどん | 80 |
中華めん | 61 |
パスタ | 65 |
白米 | 84 |
食パン | 91 |
(出典:リバーシティクリニック東京「低GI値の食品がおススメ」/https://rivercity-clinic.jp/imc/anti-glycation/column_18/)
ただし、カロリーだけに着目すると、そばはうどんや白飯よりも比較的数値が高く太りやすいように感じます。しかし、糖質制限においては「カロリーや糖質量が多い食品を避け、少ない食品を積極的に取り入れる」のではなく「血糖値が上昇しにくいかどうか」という観点で食品を選ぶことが大切です。
食品(100gあたり) | 炭水化物 | タンパク質 | 糖質 | 脂質 | エネルギー |
そば(ゆで) | 26.0g | 4.8g | 23.1g | 1.0g | 130kcal |
うどん(ゆで) | 21.6g | 2.6g | 20.3g | 0.4g | 95kcal |
中華めん(ゆで) | 29.2g | 4.9g | 26.4g | 0.6g | 133kcal |
パスタ | 46.9g | 7.8g | 45.4g | 1.9g | 232kcal |
白飯 | 36.1g | 3.5g | 35.8g | 0.3g | 157kcal |
食パン | 46.4g | 8.9g | 42.2g | 4.1g | 248kcal |
(出典:文部科学省「食品成分データベース」/https://fooddb.mext.go.jp/)
※糖質=炭水化物-食物繊維総量
低GI値でありながらも、タンパク質や食物繊維が豊富に含まれたそばは、血糖値が上昇しにくく、糖質制限ダイエット向けの食事となっています。
3. 糖質制限中におすすめのそばの食べ方
そばは糖質制限中の食事としておすすめですが、そばにもさまざまな食べ方があります。「どのような食べ方が良いのか分からない」「毎日同じような食べ方ではすぐに飽きてしまいそう」と感じる方は、以下のポイントを押さえておきましょう。
揚げ物と一緒に食べない |
基本的にうどん・そば屋では天ぷらなどの揚げ物とセットになった定食が定番のメニューとなっています。そのため、そばだけでは満腹感を得られず、つい揚げ物と組み合わせたくなる方もいるでしょう。 しかし、揚げ物は小麦粉と油が使用されており、糖質・脂質が多くなります。糖質制限を意識してそばを選んでも、揚げ物と一緒に食べると意味がなくなってしまうため、なるべく揚げ物は避けましょう。代わりにサラダなど、食物繊維が多く含まれた野菜類に置き換えることもおすすめです。 |
十割そばを選ぶ |
十割そばとは、そば粉を100%使用したそばのことで、糖質オフそばとしても知られています。つなぎなどに小麦が一切含まれない分、糖質量が少なくなるほか、GI値も低くなるため、血糖値上昇の抑制効果がより期待できます。 |
麺はかために茹でる |
一般的に、やわらかい麺よりもかたい麺のほうが糖の吸収を抑えられるとされています。消化に時間がかかる分、血糖値の急激な上昇も抑えやすくなるでしょう。これは、そばに限らず、ラーメンやパスタでも同様です。 自宅でそばを食べるときは、レシピなどに記載されているゆで時間よりもやや短めの時間でゆでることをおすすめします。 |
まとめ
白飯やパン、他の麺類と比べてもそばは糖質が多く、カロリーの数値も高いですが、低GI食品であり、タンパク質や食物繊維、ビタミン類・ミネラルも豊富に含まれています。そのため、そばは糖質制限中の食事として優秀です。
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